見始めて、これは100点のやつだとおもって、途中やっぱりヴェンダースっぽい雑味がでて下がって、でも最後やっぱりうねって上昇。
カウリスマキといい、ナレーションもセリフもない、でも、ゴリっと生活シズルで語る熟練のクリエイティブ。
当たり前だけど、映像と芝居と音でつたえるのが映画。
こんなにいろんな曲をあてられる監督のキモチは最高だろうなと。
日本だから成立する、お話。人生。
後半、この日常がずっと続いて欲しいと思うのは、そこに人生と愛情そのものが映っているからだなあと。
そして、やっぱりベースに息づくのは、小津安二郎の視点。だなあと。
日常が自然と愛おしく思える、ヴァン・モリソンもルーリードも、別角度で情緒がでてくる。
伏線や背景をクリアにするのではなく、今の時間を丁寧に描く。だから、2時間を超えたスケールで胸に突き刺さる。ラストの溢れる矛盾した感情が、観客に向けられる、つよさ。