どんな風に生きたいかと言われたら平山のような生活になると思う
富や地位や恋人や容姿や
なにを持っているか 持っていないかに惑わされず、この世界の美しいものを眺めながら平凡に死んでいきたい
私だけでなく結構多くの人が考えていそうである
なので私には平山が羨ましく見えたのだけれど、一方で憐れにも見えた
自分の中の「持つべき」思想が平山をバッシングしていたのだと思う(彼の姉のように)
ヴィムヴェンダースが現代の東京を美しく切り取ってくれた それだけで十分嬉しく、価値があったけれど
自己の矛盾もやわらかに突かれた映画だった