みゆ

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のみゆのレビュー・感想・評価

3.5
「あなたは神父となり、ローマ教会に人生を捧げるのだ」。時は1858年。教皇法は「絶対もの」。ユダヤ人、7歳になるエドガルド君が突然連れ去られローマ教皇の側でカトリック教徒して育てられ、司祭になる。
紡がれるのは宗教と世俗的な権力に汚された親の絶念、子供の無垢さ、親子思いの不屈の物語。神の掟は母の涙の目前でさえ屈しないものなのか?両親特に母親の悲しみに胸が痛んだ。宗教と政治に引き裂かれた家族。臨終の床の母親に改宗を迫り、拒否されるエドガルド君。魅惑的だが、残酷なイタリアを舞台にした夢中にさせる拉致事件。最後のフレームまで胸を膨らませる。
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