kano

落下の解剖学のkanoのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
-
夫の不審死の容疑者として起訴されたサンドラの、妻として、母として、世間からは夫を殺した有名小説家として、事実をひとつひとつ確かめながら夫の死の真相を“解剖”していく法廷での様子が、ドキュメンタリーかと思うほどあまりにもリアルだった
当事者の主観で語れば真実のようなものでも、証拠がなければ確証のない都合の良い事実というだけ
検察官の飛躍した偏見ともとれるような言葉が容疑者の動機の裏付けにされかねないのも、それを受け取り不誠実で傲慢な人間だと決めつけるマスコミも世間も、それぞれの主観でみたらそれが正義
結局事件の真相はわからずなのも、この映画の観客も法廷で語られたことしかわからない傍聴者でしかなかった

それにしても犬、すごすぎる(スヌープ役のメッシ、パルムドッグ賞とってるのね)
kano

kano