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落下の解剖学のtakakyonのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.8
法廷ミステリーだけどヒューマンドラマ。証拠はなく証言や仮説のみで進める裁判は、観客を疑心暗鬼にさせ最後まで展開を読ませなかった。息子の決断、母の迷い、夫婦のあり方などミステリから家族のあり方に話がすり替わっていたのも面白かった。一番驚いたのは犬が演技ということ。マジ名犬。

母国語ではなく使い慣れていないフランス語で裁判をしなくてはいけない苦しさと、英語に切り替わったときの母の感情の解放はうまく表現できていたなと思う。夫婦喧嘩のシーンは加熱具合がガチすぎてリアルすぎた。マジモンの夫婦喧嘩のクオリティが演技セリフと共に高い。息子の証言は11歳にしては大人び過ぎていると思ったけど、自分の過去の証言ミスを取り戻し、覚悟を持って裁判を終わらせようとする姿勢はジャンプの主人公的な存在でムネアツ展開だった。
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