takakyonさんの映画レビュー・感想・評価

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水の中のナイフ(1962年製作の映画)

3.5

ポランスキー出世作。経済的にに成功した男が週末妻とヨットで過ごすために湖畔へ向かう途中ヒッチハイカーの青年と出会い、男の気まぐれから3人でヨットに乗ることになった話。ヨットと湖の限られたロケーションで>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.5

浅野いにおが描くディストピア青春日常譚。巨大な円盤が日常を薄く犯し続ける世界観が思春期の女子高生の不安を体現していたのが良かった。あのちゃん声優どハマリしていた。SF×マイルドおやすみプンプンで好きな>>続きを読む

ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.0

神経症を負い精神病専門のクリニックに入院するノーラが娘を虐待していると確信し、夫フランクはクリニックと妻の奇行を暴こうとするものの周囲で殺人事件が起こり…という話。クローネンバーグらしい人体を進化させ>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

3.8

不吉な噂が耐えないアパートに越してきた俳優のガイとローズマリー。待望の子どもを身籠るも、馴れ馴れしい隣人の要らぬ介入からローズマリーは自分のお腹の子が悪魔の子ではないかと疑い始める。ポランスキーが魅せ>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.5

Airbnbで借りた大きな家に居たマルセル祖母のコニーの生態を映像作家ディーンが撮影するというドキュメンタリー風ストップモーションアニメ。マルセルの成長と冒険を後押しする祖母の立ち振舞、言動が良くて彼>>続きを読む

ピアニスト(2001年製作の映画)

3.5

厳格な母と暮らすウィーン音楽教授のエリカが青年ワルターからのアプローチによって自らの歪んだ性を抑えられなくなる話。日常からのポルノショップ、清潔なトイレでの情事、文字が敷き詰められた手紙など美しさ歪み>>続きを読む

アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.5

マーティン・スコセッシ作のコメディ的スリラー。ボーは恐れているの元ネタとなった作品の一部で起きたら嫌だなと思う事象が次々と男に襲いかかる。火傷のトラウマ、好みでない相手からの誘惑、罪をなすりつけられる>>続きを読む

ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.5

スコットランド警察のハウイー巡査が行方不明の少女探しに西岸のサマーアイル島に迎う話。解放的な性のシーンと少女生贄の儀式に進行が良かった。古代ケルトの宗教・ドルイド教の生贄の儀式で用いられたウィッカーマ>>続きを読む

ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター(1993年製作の映画)

3.5

高波が押し寄せる砂浜に佇むピアノ、磨かれた靴が埋もれる沼地の泥の質感、エイダのスカートを象る木製の枠。風景、物体どれもが美しく、テーマソングも相まって視覚と聴覚が満たされる映画だった。

斧の演出が多
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.5

北アイルランドのベルファストで育つバディの視点から、宗教法人論争、家族関係、クラスメイトとの恋を描いた映画。暴力的かつ不条理な背景を持つ町を子供視点で移しているので、情勢ほど重苦しくなく可愛い映像にな>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

会話が禅問答みたいジェシーは同じ質問をしているのに、ジョニーの捉え方がグラデーションみたいに変わっていく様が味わい深かった。ヴィム・ヴェンダースをリスペクトするマイク・ミルズだからこそ物語性を排除した>>続きを読む

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

3.0

若松孝二が名古屋に映画館をつくり、そこで出会う人々と映画をつくる青春ドラマ。井浦新演じる若松孝二の理不尽さに爆笑し、面倒見の良さや人情を大切している人物像にも愛嬌を感じられる、監督リスペクトを体現した>>続きを読む

ビッグフットVSメガロドン(2021年製作の映画)

2.0

ビックフットとメガロドンは戦わない。爬虫類宇宙人vs人間の対立がメインの中で、ナチスに開発された最強メガロドンが人間を襲う。メガロドンとビックフットの描写より爬虫類宇宙人の祈祷と人間同士のセックスの話>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

トリニティ実験に至る経緯とストローズ事件の全貌をオッペンハイマーの生涯を辿りながら描写していく映画。ナチスの脅威を払うため正義感の元作られた原爆。科学者の好奇心と焦りと政治的に利用される中で勢いのまま>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.0

PART2をみたあとに感想を述べると、前哨戦としては退屈な映画だったという印象。セットや砂虫世界観良かったのだけど、予言シーンやアトレイデス家の象徴である牛の頭を写すカットが意図したいことは分かるけど>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

全滅したアトレイデス家の生き残りポールが宿敵ハルコンネン家を討つため砂の民フレメンと共闘するシリーズ第2部。前作に比べビジュアルも物語のテンポもランクアップし3時間映画を最後まで楽しめた。砂虫ライドと>>続きを読む

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

3.5

ピンク映画の旗手・若松孝ニと出会い映画つくりに魅了されるめぐみの青春物語。70年代の熱気と汗臭さが詰まった一作。井浦新さんの破天荒な演技と門脇麦が醸す何者にもなれない女性の切なさが身に沁みた。生死を賭>>続きを読む

シャークネード4(2016年製作の映画)

3.0

スター・ウォーズパロディと見せかけてアイアンを模したサメ映画。前作より光線のCGが飛び交い目を半分閉じればマーベル作品に見えなくもない。家族を強調した笑えるストーリーで、ラストマトリョーシカサメは良い>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

PMSの藤沢さんとパニック障害の山添くんがプラタリムを作製する栗田科学で打ち解け合っていく心温まるストーリー。登場人物とセリフが優しさに包まれていて、見ていひとのココロを解す力がある映画だと感じた。背>>続きを読む

フジヤマコットントン(2023年製作の映画)

3.5

山梨県にある障害福祉サービス「みらいファーム」の日常を写した映画。仕事から生まれる人との関わりが力となって生きる糧となる根源をみた。綿を種から育て、収穫し、糸をつくって衣類を作成する課程が素朴で心打た>>続きを読む

ラブ・シャーク 心霊調査ビッグサマー(2023年製作の映画)

3.0

モキュメンタリーサメ映画。サメの着ぐるみは前作イドシャーク前半身に足を付け足したものらしい。内容のくだらなさはサメ映画らしいのだけど、アクションや怪物の造形が良くて爆笑しながら最後まで楽しく見れた。ラ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

法廷ミステリーだけどヒューマンドラマ。証拠はなく証言や仮説のみで進める裁判は、観客を疑心暗鬼にさせ最後まで展開を読ませなかった。息子の決断、母の迷い、夫婦のあり方などミステリから家族のあり方に話がすり>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

母の死を受けて帰省しようとするが最悪な出来事が続き全く帰れない男の話。都市部、郊外、森、母の家の4部構成は各々が別ジャンルのホラー映画を見ているようで、観客に理解や感情の解放を絶対にさせないという強い>>続きを読む

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.5

アメリカの東海岸にある島で少年少女が駆け落ちをする話。生きづらさを抱えた二人が「ここじゃないどこか」へ逃避行する姿は可愛らしさもあり、どこか不安定で寂しげでもあった。絵本みたいな可愛いセットに、自然の>>続きを読む

NN4444(2024年製作の映画)

3.5

映画レーベルNOTHING NEW主催する4作品ホラーショートフィルム。「犬」は設定と映像がショートフィルムっぽくてすきだった。女優さんを美しく撮れているのもよい。「Rat Tat Tat」は裏設定が>>続きを読む

シャークネード エクストリーム・ミッション(2015年製作の映画)

2.5

ホワイトハウスで勲章を受けたフィンがワシントンDCを舞台にシャークネードと格闘するお決まり展開。微妙にお金をかけた車とかセットが出てきたり本物の飛行機を使うなど映画らしいことをしていた。ラストの血まみ>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.0

ビクトル・エリセが31年ぶりに監督をした映画。22年前、映画の撮影中に失踪した俳優であり友人フリオを追想する監督ミゲルの話というメタ的な設計も惹き込まれた。後半の闇の使い方は感覚を取り戻してきたのかな>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.8

前半はテーマの説明と意味を汲み取りづらい長回しのカットが続き退屈なのだが、毒キノコを潰す、姉が倒れる、深い井戸を覗くなど死の香り漂わせる演出が浸透してきてからの緊張感が良かった。暗闇と細い光の使い方も>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.8

各国の夜を舞台にタクシー運転手と乗客に起こった5つの出来事描いた物語。車内乗客と会話をするだけの映画なので単調かと思いきや、会話やカメラワークが面白くて飽きることなく最後まで見れた。ローマの饒舌運転手>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

3.8

北野ブルーを暗がりで体験したいと思い文芸坐で鑑賞。暴力とコメディを織り交ぜる手法は笑いの緊張と緩和に通ずるもがあって、やはりお笑いと映画は似ているなと感じた。また、沖縄の海の太陽と夜の青の使い方が美し>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.5

汚らわし外界の影響を排除するために子どもたちを外界から隔離し育てる話。奇怪で混乱を生じさせる生活観とは裏腹に冒頭、中盤、終盤にかけてストーリーの流れは追いやすく好みの映画だった。構造的な支配とゾンビを>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.8

照生の34回目誕生日から1年ずつ、別れた恋人の葉との思い出を振り返るストーリー。光と暗闇の使い方、水族館にいる俳優の配置とカメラワーク、タクシーという狭い環境でアングルを細かく変える配慮など映像表現が>>続きを読む

“それ”がいる森(2022年製作の映画)

2.5

天源森で起こる怪奇現象と解決を通して家族の絆が深まっていくヒューマンホラー。B級ホラーとしては面白い。"それ"の捕食シーンや移動方法が好きだった。子どもが全力で腹から声を出す演技も嫌いじゃなかった。暗>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ベルギーの独身中年女性の3日間を写すカルト・クラシックムービー。2022年のBFIで1位を撮り映画館でみたいなと思っていた矢先、阿佐ヶ谷morcで上映されていたので視聴。電気を消す、ジャガイモの皮を剥>>続きを読む

熱のあとに(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

電話を受け取るときの画角、懺悔室の光の入り方、引きで撮る朝のボートのシーンなどカメラワークが良かった。ただ、個人的な好みではあるが見せるより語るが多かった印象。愛という普遍的で大きい言葉を連発し、叫ぶ>>続きを読む

フロム・ディープ・ウォーター(2020年製作の映画)

2.5

2024年初出のサメ映画ということで視聴。恋人と姉がサメに襲われたトラウマ精神疾患になった妹がサメに襲われたりゾンビになった姉と恋人の幻覚を見てしまうという話。演技ができていたり、カメラワークがあった>>続きを読む

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