ヒロ

落下の解剖学のヒロのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

24-7-21
狙いはわかるものの…

設定も面白そうだし、なんといってもパルムドール受賞作ということでめちゃくちゃ期待を込めて劇場に行ったのですが…
ダンサーインザダークといい、どうやら私はパルムドール×法廷ものとあまり相性が良くないようです。

冒頭のインタビューから死体発見までの流れはめちゃくちゃよかったです!
なんともいえない不穏な空気も素晴らしいし、最初に細かい説明はせずに観客に「ん?」と思わせて、後から捜査や法廷シーンで説明をする演出も法廷ものとして良い演出ですよね!

ただ、私の中ではここまでがピークでした…
なんというか、決してつまらないわけではないし、良い映画だとは思うんですが、法廷ものとして卓越した何かがあるわけではないように思えました。
要約すると、「大した証拠もないのに検察官が無理矢理起訴したから順当に無罪になりました」という話ですよね。
これはもしかしたら有罪かも…と思わせるような証拠が何一つないため、無罪判決が出たけど実は…というどんでん返しがあるのかと思ったら、そのまんま終わって逆にびっくりしました。
「真実がわからなくてもどっちかに決めないといけないよ(だから無罪だよ)」ってところがミソなのかもしれませんが、率直に言って「そらそうやろな」としか思えませんでした。

ここからは本筋には関係ない話ですが、フランスの裁判ってみんなこんな好き勝手にベラベラしゃべるんですかね笑
日本の裁判だと信じられないような言動がなされる(特にあの坊主検事)ので、どこまでリアリティがあるんだろうと気になってしまいました。
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