泉

落下の解剖学の泉のレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.8
いつの間にか裁判の傍聴者として、事件の第三者としてその場にいるようでした。

当人、或いは目撃者でもない人間ではこの事件の真実を図ることは到底できないなと思うと同時に、自分が当事者ではない事に安堵を覚えました。

自人生で他所の辛い事象に対して「大変そうだなぁ」って他人事に感じる事が申し訳ないと思ってたけど、他人事であるに越した事はないなって。

悪人なんていないはずなのに、何か一つ歯車が合わないだけで軋んでいきどんどん音を立てて崩れていく様が虚しい。

マリッジストーリーを見た時と同じ感情。

出身家族以外の他人と人生を共有する事の覚悟は皆んな持っているんだろうけどそれを無に帰すくらい想像を絶する事なのかもしれない。

っていうのは考えすぎなんだろうな。

他人事でよかったです。

そんな事より映画館に入る前にコーヒーを一気飲みしたせいで膀胱がブリンバンバンボンしそうでした。
人生で初めてエンドロール見ずに席を立ちました。

それ只々悔しい。
泉