静かに
でも確かに
流れては
落ちてゆくように
逆らえそうにもないと
委ねるしかなかった
不透明な先行き
コップの中の
最後の氷が
音を立てて溶けただけ
まるでそれが
さようならとでも
言っているかのように…なんて
熱でもきっとあるんだろう
夜風を浴びてくるわ
少し醒めたくて
もっと知りたくはなくて
風邪を引く
幽かに
まだ仄かに
遺っては
暮れてゆくように
間違えそうにもないと
供えるしかなかった
無愛想な溜め息
ケーキの上の
最後の苺を
遠慮せずに食べただけ
まさかそれが
つまらないとでも
決めているかのように…なんて
夢でもきっと見たんだろう
寝言を呑んでみるわ
少し酔いたくて
もっと泣きたくはなくて
思い出す
立ち止まればいい
その時まで
ひた走る
コップの中の
最後の氷が
音を立てて溶けただけ
まるでそれが
さようならとでも
言っているかのように…なんて
熱でもきっとあるんだろう
夜風を浴びてくるわ
少し醒めたくて
もっと知りたくはなくて
風邪を引く
