冒頭真っ暗な画面にアンビエントな音楽で最初から引き込まれてしまった。2001~もそうだけどこの手法はずるい。花粉症薬の副作用もあって、完全に睡眠導入剤だった。そういったわけで夢か現実か曖昧な微睡の中で鑑賞することになっちゃった。
映画の内容はあらすじに記述されている通り。”凡庸な悪”的な人々を徹底して写実的・記録的に描いている乾いた視点を持つ映画。職務内容に疑問を抱かず実行している(ように見える)ルドルフや他のナチの兵士を見ながら、ねじまき鳥クロニクルでボリスが言っていた「この国で生き残る手段はひとつしかない。それは何かを想像しないことだ」というセリフがずっと頭を過ってた。