わたしたちの言葉に、身体に、しみついている残酷さを炙り出すような映画だと思った。
だから決してわかりやすい映画ではない。
耳を澄ませて、セリフを目で追って、塀の向こう側に思いを馳せて見る映画。音を聞くという意味では映画館での鑑賞を勧める。
塀のこちら側と向こう側。
映画を見終わった後、画面の向こう側の残酷なニュースをスワイプするたび、自分を少し責めるようになってしまうかもしれない。
もう少しわかりやすくても…という意見もわかるけど、そうしたら他の映画と同じになってしまう気がする。あえて、何も起こらない(と思えてしまう)ことも含めて描いているというか…
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