せれな

関心領域のせれなのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
4.2
アウシュビッツ収容所と壁一枚隔てた隣に優雅に暮らす収容所所長とその家族の生活が淡々と流れるだけの作品
何も起こらないし、綺麗な空と綺麗な家のもとでの日常だけど、ずっと少し遠くから聞こえてる銃声と悲鳴のような声、煙突からもくもく出る黒い煙、川に流れてくるもの、何気ない目線、会話。
音楽も、人の叫び声に聞こえるような曲や、ホラー映画のような?不穏な音で、、、

小さい頃、人に怒られるのは愛されてる証拠だって言われてたけど、無関心が1番怖いということ
この家族だけじゃ無く、ユダヤ人以外からのユダヤ人への関心が一切なかったんだなということを感じた。
作品説明の中に、「彼らとあなたの違いは?」という一文があって、ぞっとした。
個人レベルでいうと、最近自分のことがよくわかってきて、その中で私って本当に周囲に無関心で、他人に冷たいよなって最近思ってて笑
あとは、海外の人と関わったり旅行に行くと感じるけど、日本人って全体的に、自分のコミュニティ外になると極端に無関心だよなって感じてて、世界中で起きてる色んな悲しい出来事に対してもそう。
私もきっと壁の隣の住人だなあと。
それが良くないとは思うし、変えたいとも思うことがあるけど、関心が無いんだからどうしようもなく、どうしたら良いのかはわからない。
と、観終わって色々考えすぎた、つまり、良い作品でした

2024年73本目
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