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関心領域のりのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
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ホロコーストを漏れ聞こえてくる音、小物、会話、風景でのみ描写することで現代の観客それぞれの頭の中に何が行われているのかを連想させる手法が斬新。そしてとても不快。

よくあんな家でのびのび暮らせるわね…ナチ党員こわい…と思いながら見ていたのですが、途中でおばあちゃんが家に泊まりにくるシーンで、やっぱり当時からしても異常な環境なんだなと。だとするとやはり「慣れ」「無関心」「見て見ぬふり」は本当に恐ろしいです。
あと、小さな娘さんも少なからず精神的ダメージ受けていた気がしますが、環境のせいかもと思いもしないところも怖いです。

ルドルフが嘔吐くところ、あれは罪悪感なのか、大役へのプレッシャーなのか…。

映画では1940年ごろまでを描いているようですが、史実ではこの後もホロコーストは続き、終戦後ルドルフは戦犯として絞首刑に。
また娘であるインゲさんのインタビューがネットで読めたりするようです。
途中モノクロの少女のパートがありましたが、あれは何だったのかな…?

この映画を機に、ホロコーストについて更に知りたいこと思うことが増えました。
今の私たちにできることは、まず関心を持つことですよね。
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