しらすどん

関心領域のしらすどんのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
3.5
塀の向こうの存在が無いものとして映し出される生活の様子。
時折その一部が生活に紛れ込み、得をするその一部だけを受け取る。
わずかな食糧と美味しそうなケーキ、叫び声と赤子の泣き声、大量の死と一人の命、様々な形で境界・対比が描かれるけれどその片側を見ようとはしない。
関心を寄せる寄せないで生じる世界の見え方、感覚の違いは映画の中だけではなく自分自身のことでもあると思わされた。
今の生活が完璧だと訴える異常な感覚に見えた人。けれど自分と一体何が違うのかと。
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