見たで。
アウシュヴィッツの隣で裕福に暮らしこの世の春を謳歌する所長一家。壁を挟んだこの世界の天国と地獄が現代にも通ずる無関心による加害性を容赦なくえぐり出す。直接的に残酷だと思う描写は一切ないのに自分達が平和に暮らす裏側で静かに確実に進行する破滅の描写が精神的にめちゃくちゃグロく感じた。怖かったよ。
自分達が幸せに暮らす隣で明らかに以上だと思う事があってもそれに慣れきっていつも通りの暮らしを続けるあの一家はそれこそウクライナやガザでの報道映像を他国の国の出来事と軽く流してしまってる我々と同じに感じた。
映画としては静かすぎるし波はそこまで強くないしかといって人間ドラマに深さを感じるわけでもない。その辺りで評価がぶっちぎりに割れてしまうのはわかる映画ではあるかな。
