まっしろしろすけ

関心領域のまっしろしろすけのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
4.8
先日公開されたオッペンハイマーの何が素晴らしかったかって、原爆投下から80年近くたった今で風化しつつある「核爆発のの恐怖」をスクリーンに焼き付け、映画館で観客の目の前で再現し、追体験/疑似体験させる。というコンセプトだった。そして本作も同様でアウシュビッツがいかに凄惨なものだったかを観客に体験させることだ。
映画館という箱の中で椅子に座り、一つの画面を大勢の人が共有して鑑賞する。これこそが映画・映画館の力であり価値だと思う。

ヘス一家を映画と言う半永久的な“収容所”に閉じ込め罪を晒し、それでいてその中に自分たちも囚われる可能性をほのめかす。本当に嫌なことを聞いてくる映画だ。