いす

関心領域のいすのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
3.6
めっちゃ楽しみにしてた作品。
うーーん、見終わって第一に思ったのが、
『考察されるの前提で作ってない?』
てスタンス。

確かにクオリティーは高い。
カメラワークや細かい演出もすごく練られてるし、精密。
めっちゃタイトに洗練されまくったM1漫才を見てるようなかんじ笑

『良い』んだけど、『好き』にはなれないというか。。
エンタメとして、その中で、もっと軽く楽しみたいんだよなあ、と思っちゃって。
完璧なものを出されても、「完璧」としか言い返せないんだけど、
本当に表現として楽しみたいのは、そういうことだけじゃないんだよなあ、って気持ち。

うまく言語化できてるだろうか、、なんというか。(もちろんシリアスな題材っていうのはわかってるんだけど、そういうことじゃなくて。)
見終わったあとに、色々探っちゃう流れも、今回に関しては「どうなの?」て思っちゃったんだよな。

カッコいいカットも多い。途中でネガ反転する表現とか、めっっちゃ良いのよ。色々、イケてる表現も多いんだよ。
単純にそれを「めっちゃ良いね」で、こっちは終わらせたいのに、
「これにはこういう意味が隠されてて、、これには、こうで、、」みたいなかんじで色々練り込まれてると、

シンプルに「…いや、うるせえわ!!!」て思っちゃう笑

なんかそういう意味でも、二重に考えさせられたな。
何度も言うけど、作品としては良い!
普通に最後まで見入ったし、音楽も作り込まれてる。
でも、この感覚は書いときたい。

個人的な気分として。なんか言語化出来ないような、うるせえ考察を超えた世界で、表現を楽しみたいって、改めて思っちゃったな。

せめて作品として、その中で収めて欲しいって、今回に関しては思った。
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