個人的に、石井監督はハマる作品は凄くハマるし、ハマらない作品は全然ハマらない。本作はどっちだ〜？そんな気持ちで鑑賞。なるほど、面白かったぞ！映画監督デビューがおしゃかになって、すったもんだする物語かと思いきや、家族の絆がテーマな感じの話になっていく。前半のウザいMEGUMIと三浦貴大の感じは面白かったが、真剣に取り組んでいるものが、簡単に切り捨てられる酷さも…。
仕事にかける情熱の温度差、よくある話なのかもしれないが、落合のことを考えるとなんとも言えない複雑な想いになる。映画は後半、家族が揃ってからが、かなり盛り上がる。池松壮亮、若葉竜也が出てきて期待が膨らんだが、まさにそれに答える面白さ。家族の言い争いが最高！佐藤浩一は言わずもがな、あの雰囲気はこの役者陣じゃなきゃ出せないだろうな。作品はただ面白いだけじゃなく、家族が抱えた内容は切ない。それが明らかになると家族の絆も深まるが、家族についても考えさせられる。忙しくて離れて暮らしている人は、家族にはあまり会えないのが日本の特徴。池松壮亮のジュラ紀の話によると、人生なんて一瞬だよね。それを考えると、家族に会う時は素直な気持ちにならなきゃ、揉めたりしないないようにしなきゃなって思う。なんか妙な説得力があったよ。クスッと笑えて、ちょっぴり切ない物語だった。キャストも豪華だし、観て良かった作品。
