Harumakiさん

タイタニックのHarumakiさんのレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
4.0
【船のきっぷは、僕の人生にとって最高の送りものだった。君に会えたからね。】

この映画はタイタニック号の悲劇を深く深く描いた史上最高のラブストーリーです。
映像やストーリー、全てが美しく描かれていて、二十数年前の作品とは思えないほどでした。作品は3時間というものすごい長いものなんですが、あっという間でしたね、、、。長いだけあってめちゃくちゃ集中しました。

今回はラブストーリー鑑賞で、新しいジャンルにまた目覚めました。
もう胸がドキドキしっぱなしです。
レオ様が最高。正面のドアップにメロメロでした。

タイタニック号の悲劇、沈没してしまうというのはテレビで何度か見ていたのですが、まさかこんなにも深いラブストーリーが作れるなんて、もう本当に衝撃的すぎました。
この作品は身分差別ということを強く伝えられる内容とも感じられます。
それは、身分の高いヒロインのローズと身分の低い主人公ジャックの二人の関係性です。二人は身分という制限がかけられた中、恋をするので周りの反響のようなものがとても強く表現されています。
それでも、身分を超えた「愛」などがとても素敵に描かれていて、とても素晴らしいものでした。

先程の感想にもあった通り、身分差別をする人たちが強く描かれているのですが、ローズの婚約相手、キャルがキレそうなほどのクズでした。
キャルのプライドというか、意地でもローズを振り向かせようとする姿に見苦しく感じられました、、、、もう無理よ?と思いましたよ(中3目線)
ローズはジャックに興味を持ち、ジャックもまたローズに興味を持つ。互いに知らない世界を語り合うことはお互いをわかり合うことにつながるんだと感じました。
キャルにはそれがなく、面白みのない世界を押し付けていたからローズに見放されるんだと思います。悲しいですね。

僕のお気に入りのシーンは、ローズとジャックがパーティでダンスを踊る場面です。
愉快な演奏で息の合ったダンスは見ているこちらまで踊りたくなりました。
上の階では上級階級のお食事会。
下の階では下級階級のお祭り騒ぎ。
対照的で、僕は上の階の経済的お食事会が退屈すぎるように見えました、、、、。
ローズも同じ気持ちだったのかな。

最終曲面でのタイタニック号の沈没シーンは圧巻でした。
どうやって撮影しているのか疑問に思うほど津波が襲いかかる演出は震えました。
映画の人物とリンクするような、水の中でのシーンでは僕も息を止めてしまいました、、、。
音楽を弾く人たちの決死の演奏はとても感動しました。一緒に鑑賞していた家族から聞いたのですが、音楽を演奏するといった行動は本当にあったことで、みんなを落ち着かせるためのものだったんだと、改めて感動しました。
その後も、客船の中で死を覚悟して夫婦共に人生の幕を下ろす人たちも描かれていて、現実味のある映像でした。
船長も自分の間違った行いに悔やんだ様子で波に飲まれていたようでしたね。

最後の最後まで必ず生ききろうとするローズとジャックが切なくて苦しいです。
せっかく恋に落ちたというのに、、、、。
ここで「船のきっぷは、僕の人生にとって最高の送りものだった。君に会えたからね。」このセリフを聞けたことは本当に本当によかった、、、。
普通に過ごした人たちからすると悪運だと思うけど、ジャックやローズにはとても大きな幸福だったんだと感じるセリフでした。

最後の最後で老いたローズがダイヤを投げたのは素晴らしい選択だと思います。
今もジャックとダイヤは広大な海の中で眠っているんだと感じられました。
ローズ•ドーソン。ローズの中にも生き続けていると思いました。


この作品は20世紀最大の海難事故をもとに作られた世界に残るラブストーリーです。
あらゆる登場人物に感情移入され、ジャックとローズの愛らしいやりとりが見ている人の心を掴みます。
タイタニック号に起きた実話とフィクションを入り交えた作品なので、この事件について深く知ることができます。

名作品でしたが、本当に見ていて良かったと思います。
新しいジャンルにも興味を持ちました。
Harumakiさん

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