凡夫ちゃん

タイタニックの凡夫ちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

タイタニック(1997年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

また観よ!と思ってレンタルしたあとに地上波放映決まりがち芸人があったら呼んでほしいレベル(芸人ではない)。
何回観てもギャ〜!良〜〜!!となるので今更ちゃんと感想?を書きます。
ネタバレあり、おそらく配慮に欠けるところも多々あります。しかも長いので、諸々よろしくお願いします。

出だしで地上波(吹き替え)に触れといてなんですが、タイタニック、わたしは字幕推しです。
主役のジャックことディカプリオの声が好きなのもあるけど、字幕の翻訳がめちゃくちゃいい。
終盤、ン?てとこももちろんあるけど、差し引いてもやっぱり字幕の翻訳がいい。
まずもうジャックのセリフが筆でしたためて貼りだしておきたいくらい良い。聴き取り等間違ってたらごめんなさい。

"You can do that."「闘うのは君だ。」
ぶっちゃけスゲー意訳だけど、この翻訳に背中を押されるひとはとても多いんじゃないかと思う。
この言葉に至るまでのセリフ、経緯がグッとくるからこそ翻訳のセンスの良さで震える。

先の見えている、望まない人生や結婚に絶望して溺れそうなところから、ジャックと出会ってようやく少し息ができたローズが、
やっぱり元のレールに戻らねばならないのだと、再び沈もうとしていくさなか引きとめてくれるジャックのシーン。
囚われていることを示唆するように髪飾りの蝶が光に透けてキラキラして、(ていうかタイタニックは光の当て方も最高なんですがさておき)
この言葉の前、ジャックがローズのことを、女の子っていいかけて、女性って言いなおすんですよね。いやここ〜〜〜〜!!
ここ!!!!もうこの時点で泣くもんな最近は。一人の人間として好きだってことがめちゃくちゃ伝わってくる。
ジャックがかっこいいの、咄嗟の機転とか顔や仕草もそうだけどこういうところじゃんねと思っちゃうな。すきで〜〜す!!
そして上の台詞である。英語苦手マンわたしが直訳すると『君ならできる』くらいの感じだけど、これを「闘うのは君だ。」て訳せるの、センスしかない。スゲー!!
グリフィンドールに50000000点入っちゃう。100点満点で120は出してきてる。本当にありがとうございます...戦うじゃなくて闘う なところもポイントが高い。自分のことを真摯に考えて話してくれてるのがわかるから、ローズも真剣に受け止める。
この言葉しかり、お互いが"飛ぶときは一緒"だとか、とにかくいろいろ本当にすごくいいです。交差してる。
ジャックが序盤に一人ベンチで星を見上げてるんですが、終盤はローズが一人板の上で星を見上げてる。
でも助かる前の、ジャックと別れるローズの"promise."って台詞は、個人的には「約束したものね。」とかが分かりやすかったんじゃないかな〜と思います。
初めて観たのがたしか小学生くらいで、なんで最後急にローズー人で助かる気になったのか、当時わからなかったので...
ジャックと約束したからだったわけで。まあわたしが幼くて酌めてなさすぎたのかもしれない。ちょっとまだ早かった。"最後まで諦めない"って"promise"したもんね。その言葉を守るために手を離した。

ローズの写真立てが並んでる中に、デッキで二人が話してた馬に跨るのとか、マジで全部叶えてるのがまた良い。約束を果たして、あのエンディングがある。

話戻って、途中で"光の当て方も最高"って書いたんですけど、それも含めてタイタニック、

パーソナルカラー、特にイエベ春の民!!観てくれ!!!!!(イエべ春の民より)

と声を大にして言いたい。いや正確には春じゃないのかもしんないけど、そんなことはいいんだ、とにかく化粧も注目してみてほしい。
タイタニック出航前、馬車をおりて船を仰ぐローズに、これでもか!てくらい光量が当たって彫刻のようなお顔が光り輝く。
タイタニックは基本(閲覧時の環境にもよるけど)、太陽光が目に眩しいってことをいろんな場面でアピールしてくれてて、今日めっちゃ晴れですって日差しがキラキラ差し込んでるシーンが目に付く。タイタニックは内装もきれいだから、本当に映えている。
そしてそのまばゆい光の中でも、ローズを筆頭に女性陣の顔を彩る色のなんと美しいことか。こんなに一時停止してメイクをメモしたこともそんなないと思う...ローズもいいけどローズママとママ友の皆さんも美しい。わたしの最推しのモリー夫人は、たぶん春ではないんだけど、もちろんとっても美しい。みんなそれぞれ、時代の趣向はありつつも自分たちに一番似合う色で顔を彩っている。マジで。ほんとに。頼むからみてみて。
わたしはローズ(パーティ時の濃いリップよりチューリップみたいなピンクレッドの時)と同じ色を探し求めてリップ爆買いしました。
唇は一つしかないのにこのリップの山どうするんですか?(戒め)でもおかげで理想の色を見つけてハッピー!!しかし今はマスクの下である!ドッ(笑い声SE)泣
初投稿からこんな...こんな感じで大丈夫なんですか???

あの時の女性陣をメイクした担当さんがどなたか知りたくて色々調べたんですけどわからなかったので、有識者がたまたまこれ見て教えてくれないかな〜〜と祈っておきます。叶うならどうか何使ったかとか教えてほしい本当に。。。

そんでまた話は戻りまして、タイタニック、ジャックが観察力があって機転がきくところを、彼が絵描きだってことやこれまでの暮らしぶりで補足してくれてるし、ローズが船内やたら詳しくね?て疑問は、彼女がボートの数だったり、「ネジの数まで数えてるのか?」(これはちょっと嫌味なジョークだけど)て言われるくらい船を見てたことで、彼女だからだなあと思わせてくれる。そもそも二人とも頭がいい。ジャックとローズだから、あそこまで立ち回れたんだな...ジャックの居場所聞いて説明されてるところ、わたしなら辿り着けずに迷子になって終わるもんな。タイタニック〜完〜てなる。全然覚えられない。似たような扉多すぎ。
あと字幕だと、往年のローズが「映る顔は変わったわ」て言うの、吹替だとたぶんまた少し違うので、そこも字幕のほうが自分に合ってるなと感じたポイントです。金ローだとまた違うかな?もう感想ありすぎてまとまんねえなこれ...
船が沈没する怖さ、人間の土壇場の醜悪さ、諦観からの美しさ(これを美しいといっていいかはわかりませんが、少なくともこの映画の中ではわたしは美しいと感じました)そのようなものも教えてくれる映画だな〜。異国の船旅だったであろう家族が必死に辞書をみてるところとかも正直考えさせられる。なんかもう全員助かれ〜〜!!って思うし、赤ちゃん抱えたママの質問には答えてあげてほしかったし、婚約者のキャルくんも、俺は君のこと嫌いちゃうで!!
終始ヤな感じだしわりとずっとウワ...てなるけど、物語ではかなりスパイスだし、ローズに片想いしてんだなあ〜ってのが伝わりすぎて側から見てる分には可哀想で可愛げがある。ローズじゃなくて、もっとこう違うベクトルに強かなひとに惚れてたらたぶんいい感じに尻に敷かれて幸せだったんじゃないでしょうか。知らんけど。でもローズじゃないとダメだったんだよね。恋だ
神の許しを待つイズメイ氏もすごく演技が良いんですよね。。彼がボートに乗り込むところ、言葉にできないしんどさが胸にきます。わたしは彼に石を投げられない。誰でも自分がまず助かりたい。自分自身が許せもしなくて、辛いだろうな...ローズがフロイト博士を持ち出した時のモリー夫人とアンドリュー氏の笑い方もだいすき。"不沈のモリー"て渾名もかっこよすぎる。こんなマダムになりたいってずっと憧れています。しかも実際の本人はボートで助けに行ったらしいと読んで痺れる。あ〜〜〜〜もっかい観たくなってきちゃったな!!のでこのくらいにしますが、本当にタイタニックは何回観ても最高です。今回のレンタルは英語の聞き取りを頑張るのと、内装のデザインに惚れなおしながら楽しみました。円盤も購入したのに車で割れちゃって、いい加減買い直します。

追記 星を見上げてる、て書いたけど思った以上にタイタニックにおいて見上げる行為が多いことに気づきました。初めて会ったシーン、高台にいる高嶺の花をまさしく見上げて見惚れるジャック。アメリカに着いて自由の女神像、雨を見上げるローズ。とても大事に描写されているのでやっぱスゲーな、タイタニック!!