鹿shika

ペナルティループの鹿shikaのレビュー・感想・評価

ペナルティループ(2024年製作の映画)
3.3
恋人を殺した犯人に、ループして何度も復讐をくりかえす主人公。そんな主人公が復讐の先に見出すものとは、、

『人数の街』はまだ見てないんだが、見たくなったよね。今作が良かったから。
多分、荒木監督は思考実験が好きなんだろうね。私も大好きだから、こういう映画は大好物なのだよ。

いわゆる「ループもの」は今じゃ星の数ほどある映画ジャンルのひとつだけど、この作品は今までにない「ループもの」と言える。

ループと何を掛け合わせるかで、作品が変わると思うが、今回は掛け合わせる以前の問題で、
「最初からループしていることを主人公がわかっている」という点がある。

それだけで今までのループものとは全く異なる。
そして展開が結構コメディで笑ってしまう。
というのも、「もういいや」となって、殺人犯と仲良くなるというもの。
そして一緒にボウリングに行ったり、湖で遊んだり、、
だけど、その日が終わると殺さなければならないから殺す。
伊勢谷友介演じる殺人犯も「もー早くやって」って感じで殺しを受け入れながら遊んでいる。

だけど、ここが一番素晴らしくて、
殺しの瞬間、主人公が一気に真顔になるんだよ。
そしてピストルで打つ時も、1発で死んでいるのに死体に向かって何度も何度も銃弾を打ち込むんだ。

本作は、監督と主演にお会いする機会が会った時に、個人的に気になったのでと聞いてみたら、
殺しのシーンは相当拘って考えながら演じたと言っていた。
それに監督が「そうだったんだ〜〜」ってゆるかったのがとても可愛かった。
鹿shika

鹿shika