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駒田蒸留所へようこそのsoumenのレビュー・感想・評価

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)
4.1
観終わった後、たまらなく誰かとウイスキーが飲みたくなりました。そして、仕事のモチベーションが上がる作品。私もこんな風に頑張りたいなって思いのままに、観た後カフェで提案資料を作っていました。P.A.WORKSさんのお仕事シリーズには、いつも背中を押してもらっています。

映画の視点である新米ライター高橋は、25 歳で転職4回の5社目。好きでもない仕事を仕方なくやってるスタンスの態度には、かなりイラっとさせられます(笑)でも激怒されることなく、逆に周りに気を遣われながら進行できるところなんてめちゃくちゃリアル。確かに現実で仕事相手に感情むき出しにする人なんていない。
じぶんのせいで事故が発生してしまった時に、責任を取ることも許されず、上司に尻拭いしてもらうことしかできない状況もリアルすぎて、嗚咽が漏れました。

ウイスキーづくりは最低3年。
今必死に作っているものの成果は、長いものだと10年以上経たないとわからない世界。熟成することは知っていても、それがどういう事を意味するか理解していなかったと改めて衝撃を受けました。未来のためにウイスキーを作る事を通じて、家族・仲間を、仕事や文化を繋げていく事の大変さと愛しさがたくさん描かれています。エンドロールのお母さんに、また泣いてしまった。最後まで優しい奇跡が散りばめられた素敵な作品でした。
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