センカン

駒田蒸留所へようこそのセンカンのレビュー・感想・評価

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)
4.5
「こうありたいと思っていれば、何処からでも辿り着ける」

PAのお仕事シリーズ、ウイスキーの蒸留所というまたニッチな所を狙ってきたなという感じ。観る前は大きく期待は無かったのですが後半ゴリゴリにハマってました。若くして社長を務める主人公と、無気力な記者が共に蒸留所の取材を行う所からスタート。そこから失われたウイスキーを復活させていくストーリー展開。序盤の高橋記者へのヘイトの溜め方エグいなって思ってましたが、案の定中盤からの追い上げ。そこから転がしていく構成で、高橋記者との連携や、駒田蒸留所の過去にフォーカス向け、兄や母、亡くなった父親の想いに向かっていくとこが凄く上手い。
一貫して「家族の味」であるウイスキーをテーマに置いていて、家族それぞれの目線で描く事で、そこが復活の鍵になって進んでいく様が見事。

後半はどのシーンも素晴らしいですが、最初の回想で父が「良い出来だ」って言うとこの真相が、父のノートで語られるとこで涙腺崩壊でした。
あれ?デジャブだって思ったらアリスとテレスの時と同じタイミングで泣いてる事に気付いて、自分が如何にPAのターゲット層になってるか思い知らされました。ちょっと悔しい。

点数内訳
世界観:4.5
ストーリー:5.0
キャラ:4.5
音:4.5
映像:4.0
スコア:4.5
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