コマミー

裸足になってのコマミーのレビュー・感想・評価

裸足になって(2022年製作の映画)
4.1
【踊り続ける】


※fans voice様のオンライン試写会での鑑賞






「パピチャ」の"ムニア・メドゥール"監督と「ハピチャ」でも主演だった"リナ・クードリ"が主演、そして「CODA」のオスカー俳優"トロイ・コッツァー"が製作総指揮に参加した、"アルジェリアの女性達の現状"を伝えた作品だ。

"バレリーナ"志望の女性"フーリア"は、悪い男に階段から突き落とされ、その後フーリアは一命を取り止めたが、足を負傷し、精神的なショックで"失語症"も発症してしまい、希望を失う。
その後、彼女は"リハビリ施設"で"聾者の女性達"と出会い、フーリアのダンスに魅せられた女性達はフーリアに"ダンスの教え"を請うようになり、フーリアは彼女達にダンスを教える事にする…。

アルジェリアの女性達の扱いは、「パピチャ」でも痛いように伝わったが、本作でも衝撃的なものであった。
フーリアの被害も"理不尽"なものだが、"聾者の女性達のエピソード"も中々壮絶なものであった。その後もフーリアは何度か辛い目に遭うのだが、彼女の"不屈の精神"がそれに負けず、見事な復帰を遂げた後のラストの彼女と彼女がダンスを教えた女性達との"演舞"はとても力強さを感じさせた。
総指揮のトロイも、そう言った聾者の女性達とのコンビネーションによるフーリアの"再生と闘い"の物語に感化されて参加したのだろうと想像すると、涙が隠しきれない。

どんなに辛い状況も、1人よりも"互いに助け合える存在"があえば乗り越えられる。この腐った世の中も変えられるかもしれない…間違いない、これは全人類に観てもらいたい物語であり、アルジェリアだけではなく、全世界の女性達が救われる世の中になって欲しいと私は思った。
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