レーサーになるという幼い頃からの夢を、レーシングシミュレーター『グランツーリスモ』を通して実現しようとする青年の物語。
若さゆえの鬱屈を抱えた主人公の走りを、周りの人々が支え、期待も載せて大きく花開く。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』とはまた異なるアプローチでの、ゲームの映画化の成功例。
ゲーム映画というよりは実話レース映画として、『フォードvsフェラーリ』と比べるような映画。
大スクリーンならではの迫力あるレースシーンやエンジン音を、身体全体で感じた。
「なんで『第9地区』のニール・ブロンカンプがグランツーリスモの監督?」という疑問は、レーシングカーと自室を繋ぐメカメカしい描写で吹き飛んだ。
日本製ゲームの映画化で、きちんと監修が入っているだけあり、東京を舞台にしたシーンでもトンチキ日本描写は見当たらず。
ブラック・サバスのパラノイドを爆音で聴きながら、ドライブしたくなっちゃったね。