どど丼

瞳をとじてのどど丼のレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
4.5
老齢の主人公と失踪した旧友。ミステリー調のプロットだが、過去と向き合いながら自身や親友との関係性を再発見するロードムービーでもある。現実と空想の境界に本質が浮かび上がる展開が見事。監督自身の半生や過去作へのセルフオマージュが投影された、正真正銘の集大成作品。

現実と空想の入り混じる要素や父娘関係に軸を置く点はビクトル・エリセ監督の過去2作「ミツバチのささやき」「エル・スール」と共通してる。特に3時間近い長尺は当初想定の半分の尺で製作された「エル〜」のリベンジのよう。主人公の設定(特にキャリア面)も監督本人の投影が強い。
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