福福吉吉

DOOM ドゥームの福福吉吉のレビュー・感想・評価

DOOM ドゥーム(2005年製作の映画)
2.5
◆あらすじ◆
人類が火星と往来できるようになった近未来、サージ率いる海兵隊特殊部隊は火星の研究所へ救助に向かう。研究所の調査を行うサージたちだったが、そこで正体不明の怪物に襲われる。

◆感想◆
ストーリー展開として、研究所で何かが起こった後、特殊部隊の人間関係や「アーク」と呼ばれる地球・火星間を瞬時に移動できる装置の使用、火星の研究所での部隊の調査が前半に組み込まれており、怪物との邂逅まで時間がかかり過ぎて、焦れてしまいました。特に、暗い研究所をサージの指示のもと、捜索していくシーンで何も起こらない時間が長かったため、緊張感が続きませんでした。その中で各隊員たちの個性を紹介しているのだが、それが活きるシーンがほとんど無かったため、無駄な感じがしました。

本作では「アーク」と呼ばれる地球・火星間を瞬時に移動できる装置が存在し、それが世界観を特徴的にしていて興味深かったのですが、それについてあまり説明がなく少し残念に思いました。ストーリーとしてこのアークを死守して地球に怪物を侵入させないことが重要になったため、存在としては面白いと思います。

特殊部隊のメンバーはリーダーのサージ(ザ・ロック)を始め、リーパー(カール・アーバン)、ポートマン(リチャード・ブレイク)、キッド(アル・ウィーバー)など個性派ぞろいで、一枚岩でストーリーが進んでいきますが、怪物により犠牲者が出始めるとチークワークが崩れ始めます。サージと他の仲間で衝突する展開は予想外で面白かったです。

また、火星の研究所にはリーパーの姉のサマンサ(ロザムンド・パイク)がおり、彼女とリーパーの関係についてドラマを展開させようとするのですが、非常に薄くてあまり意味がなかったように思います。サマンサ自体は医師として怪物の正体を調べる役割があったので、無理にドラマを展開させなくてもよかった気がします。個人的にはロザムンド・パイクが起用されていて、この作品は意外と大作なのかと思いました。

本作の肝となる怪物なのですが、グロテスクで嫌悪感を抱かせる外見となっており、恐怖を感じさせるキャラクターになっていました。その正体とともに研究所の狂気じみた部分も明らかになっていき、絶望的な雰囲気になっていく展開は良かったと思います。

アクションシーンは思ったほど無くて、特に隊員と怪物たちの戦いはあっさりしていてもっと激しい描写が欲しいように感じました。終盤にFPSゲームのような映像で怪物たちを倒していくシーンが独特で面白かったと思います。

所々目をひくシーンがあるものの、全体として面白みに欠けるように感じました。もっと怪物たちをバンバン倒していくような展開が欲しいと思いました。

鑑賞日:2024年3月17日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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