なんか惜しい作品でした。
高校生のタケシは彼を尊敬して止まない同級生、エフワンと"バイト"に明け暮れています。
それは民家や駐車場に停めてある他人の原付(スクーター)を盗み、不良グループに売る事でした。
ちなみに"エフワン"というあだ名は鍵の無い原付の一部をいじり、エンジンを掛ける(盗み出す)速さが、まるでF1並みの速さだという所からつけられています。
ある日の深夜、いつものようにタケシとエフワン、それに不良娘のアヤカも加わり3人は"バイト"に出掛けます。
今夜の獲物は昼間リサーチしておいたアパートの駐車場に停めてある古い型のスクーター。
エフワンの巧みな"技"で難なく成功。
3人、バイクに跨りエンジンを掛けるとアパートの二階辺りに人影が見えます。
ん?
誰か居るよな?
次の瞬間、その人影はそこから飛び降り、こちらに向かって来ます!
全身黒ずくめ!
長い黒髪の女!
手には鎌!
口元に大きなマスク!
異様な出立ちのその女は猛スピードで追いかけて来ます!
フルスロットルで逃げるも彼らと女との距離は縮まるばかり!
え?
今時速50キロくらい出てんぞ!
ええっ!?
やがて追い詰められた彼ら。
腰は抜け、恐怖で言葉にもなりません。
鋭い刃先の鎌を両手に握ったその女がゆっくりと歩いて来ます。
体が震え、全く動けないタケシに女は顔を近付け・・・。
今作は都市伝説の"口裂け女"が現代に現れ、高校生数人に襲いかかる!
という単純なストーリーではなく、早めに意外な展開を迎えます!
この展開は中々面白いなぁ。
と思いました!
で、この口裂け女が、ある理由に大暴れします!
そのアクションシーンも良く出来ています!
しかし、その時に流れる曲が全然合わなくてガッカリでした。
口裂け女騒動の中、タケシ達の通う高校で別の事件も起きたり、バイクを売っている不良グループに痛めつけられ、酷い事をされたりとバイオレンスシーンもあるんですけど、メリハリが無い。
というか緊迫感や悲惨さをあまり感じませんでした。
口裂け女のビジュアルも怖いし、ストーリーも中々いいのに、劇中の曲のチョイスと演者の演技がもっと上手ければなぁ。
と色々残念な作品でした。