IKUZAGIE

ジャックフルーツが行方不明のIKUZAGIEのレビュー・感想・評価

3.4
インド発のNetflix映画で、内容はクライムコメディ。結構面白かった。インドの社会情勢はよく知らない日本人の私でも共感できる部分が多かったし、何より普通に笑えた。
ストーリーが秀逸でした。序盤は、たわいもない事件で大騒ぎするドタバタコメディかと思ってたら、あれよあれよと話は大きな事件に発展し、最後は納得の結末なんですが、インド社会に対する風刺が効いていて、それがとても良かった。
脚本・監督はヤショワルダン・ミシュラという方だそうだ。ググってもあまり情報が無かったが、同氏が作った短編映画「MANDI : a short film by Yashowardhan Mishra」というのがYouTubeにあったので、これも観てみた。こちらは実際にあった事件が基になっていて、農家と卸業者の理不尽な取り引きが描かれていました。
映画「ジャックフルーツが行方不明」は、一見してポップで軽くて楽しいコメディ映画にみえるが、実はインド社会における貧困、カースト制度、男尊女卑的な古い風習など、生活の中に蔓延している理不尽な格差が異常であるという事を、笑いでもって人々に周知させ、改めるべきは改めるべきだという事を喚起させようとしている映画なのだろう。うーむ、なかなか深い。
映画のオリジナル言語はヒンディー語で日本語吹替が無く、比較的理解可能な英語の吹き替えで鑑賞したら、あえてそうしてるのだろう、少しアジア訛りのような英語になってて、それもなんか楽しめました。
また、主演の女優さんもなかなかの美人で、これまた目の保養になってた気がする。名前をサニヤー・マルホートラというらしい。ほほう、彼女が主演のNetflix映画が他にもいくつかあるようだ。早速インドの社会情勢を勉強するため、他の映画も観てみることにする。
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