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ボブ・マーリー:ONE LOVEのIKUZAGIEのレビュー・感想・評価

ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)
3.1
超、超、チョ〜楽しみにしてました。音楽界のレジェンド、レゲエの神様ボブ・マーリー。確か仏界では、南島音踊救世菩薩という名前で、音楽で人々の心を救済する仏様だったような…(ウソです)。
まあ、何にし、あの伝説のボブ・マーリーの映画ですから、どうしても観たいのでありまして、「一人で遊びに行くのか!」と詰め寄ってくる家族に対して「映画を観に行くのではない。参拝に行くのだ」と理解されぬ信仰心を示し、若き異教徒(我が子)の苦言を後にして映画館へ。
さて、映画の感想。まあまあ面白かったのですが、ボブ・マーリーについて「ある程度知っている人向け」のような印象でした。なのに、なんか薄いというか…やや物足りないというか…。制作・監修にリタ・マーリーやジギー・マーリー、セデラ・マーリーが名を連ねていたので、家族だけが知るボブ・マーリーなんかも見れるかと思ったのですが、ストーリーは無難な感じでした。もちろんボブ・マーリーの名曲達が映画全体的にちりばめられているので、飽きる事は無いのですが、驚きや感動は乏しかったです。個人的には、もっともっとボブ・マーリーのメッセージや思想を浴びたかったし、どっぷり聖歌(レゲエ)に浸りたかった、というのが正直なところ。
偶像崇拝はやはり良くないのか、主演のキングズリー・ベン=アディルが、ボブ・マーリーになりきろうと頑張ってたのはよく分かりますが、どうにも仙人感が不足気味でした。やはり、人種や年齢も超越したような佇まいというのはボブ・マーリー本人にしか出せないのだろう。
当然音楽は良かった。なんならボリュームを少し上げて欲しいくらいでした。和訳歌詞が字幕で出るのでグッと来ました。
まとめると、「音楽メインで当時の雰囲気を楽しみたい」という方には良い映画だと思います。が、「ラスタファリの象徴を拝みに来ました」という方には、ちょっと物足りない映画じゃないかなあと思います。
映画の予習復習としては、Netflixのドキュメンタリー映画『リマスター ボブ・マーリー』がオススメで、音楽アルバムならベスト盤の『LEGEND(レジェンド)』をオススメしたい。劇中ではボブ・マーリーの最高傑作と呼び声高い音楽アルバム『Exodus(エクソダス)』の制作過程が描かれているで、このアルバムもついでに押さえていただき、あとはこちらのラスタカラーの壺をご購入いただければ…あっ、壺はいらない…失礼しました…。
レゲエの陽気なリズムと、メッセージ性の強い歌詞がボブ・マーリーの魅力のひとつかと思います。映画では、あの名曲やこの名曲が!となりますので、やはり音響がしっかりした映画館での鑑賞がオススメでしょう。
ついでに、ボブ・マーリーが亡くなった2年後にリリースされたアルバム『コンフロンテイション(Confrontation)』から名曲“Buffalo Soldier(バッファロー・ソルジャー)”のリンクをコメント欄に貼っておきます。やっぱ名曲揃いのレジェンドミュージシャンですな!
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