りと

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のりとのレビュー・感想・評価

5.0
悠久の大義に生きる。
劇中の台詞にも出てきたが、知覧特攻平和会館に遺された実際の手紙にも何度も記された言葉。
悠久の大義とは。
悠久でもなく、大義でもなく。
時代のイデオロギーだったかもしれない。
青年たちを扇動するまやかしだったかもしれない。
では、悠久の大義に生きた彼らの結果は沈没した機体なのか。いや違う。
遺した手紙、手紙を読んだ人々に伝わっていく感情こそ、彼らの結果ではないか。
悠久の大義とは。お国のために死ぬことではなく、感情を未来に伝えていくこと。
彼らの想いを悠久とするのは間違いなく未来に生きる私たち。
そういった意味で、この映画も悠久の大義に生きていた。
懸命に伝えようとしている映画。
りと

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