Ann

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のAnnのレビュー・感想・評価

4.0
まず、現代の女の子がタイムリープで戦争の時代に行くという設定で、その時代は当たり前であった「お国のために命を捧げる」という信念が現代から見たらおかしいという、視聴者と同じ目線で切り込んでいるので見やすい。わかりやすい。共感しやすい。戦争について興味を持つ導入としてとても意義がある物語だと思った。(主人公の立ち振る舞いとか色々気になるところはあるけど…)

丁度太平洋戦争のあたりについての授業をとっているところなので、もっと真剣に学ばなければ行けないと思った。資料館等にも多く訪れてみたい。

戦争の残酷さを引き継ぐ手段として、こうしてフィクションの物語等で感情を揺さぶり2次学習に繋げる、というのは有効だと思ったし、勉強になった。
逆に、戦争のことを学ぼうとして観た人にとってはフィクションみが強いし情報量としては少ないと思う。

ラーゲリでも感じたが、改めて。
戦争は人を殺すという目的で行うものではなく、一人一人は悪い人ではないのに、1つの目的のために偉い人の一言で多くの人の命が左右される、という点において、やはり非常に残酷なものであると感じた。

戦争映画を娯楽として消費しなかった自分に安堵したし、娯楽として消費しようとしていた自分に嫌悪感を覚えた。

しかし、この感覚がもてるのは今実際戦争についての授業を受けているからであり、そうでない多くの人々の(映画を観る)動機は娯楽として消費することだと思うので、

入口は大衆が興味を持つ内容で、見終わった時に最終的に自らで知識を深めなければならないと感じさせるものをつくることが、戦争というものを後世に伝承する手段であるのではないか、と感じた。

原作を執筆した筆者のねらいは多いに達成されているように思う。

映画を観ながら抱いた感情を忘れては行けないと思う。

あと出口夏希ちゃん、めちゃくちゃ美人

(ラーゲリと比べられているけど、ラーゲリは戦争映画、あの花は戦時中を舞台にした恋愛映画ってかんじ。)
Ann

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