とんかつ

哀れなるものたちのとんかつのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
観る前からかなり期待していたのにも関わらず、それを遥かに超えてきた。
エマストーンもランティモスも、みんなみんな、ありがと😢

めちゃくちゃ勇気を貰える映画だった。
コメディで、確かに見てて何度もクスッと笑うんだけれど、
一見クレイジーな世界に導かれて、最終的には鏡をこちらに向けられたかのように自分達について考えざるを得なくなる。
いつの間にか矢印がこちらに向いている事に鑑賞後気づいた。
こんな不思議な映画は初めての体験だった。

こんなにも世界観にのめり込める映画はなかなか存在しない。


「私たちは絶望を生きる。」
これを聞いて、世界を目で見ても、すぐに立ち上がって自分の生き方を見つけるベラの寛大さに涙が出る😢

そして、ベラの成長が自然すぎて驚いた。
エマの演技力には毎度脱帽。でも今回は特に才能をこれでもかと発揮していた。
胎児の状態から、夢を持って現実を悟るまでの全てを演じ切れる俳優さんなんて、聞いた事もない。
エマは本当に偉大。
彼女は私にとってもう女神様です。マザーです。ゴッドです。

そんで監督やエマのインタビューにも書いてあったけれど、マーク・ラファロは完全にダンカン。「ベェェラァァぁぁああ‼️‼️😭」のシーン面白い笑笑。


ラストはほぼ怪物園。
ショッキングだけれど、ベラはロンドンに帰ってきてゴッドのようになってしまった。
旅をして世界を、砂糖と暴力を知って、
自分にできる事をすると心に決めるというラスト。
夢も持ち帰ってきた。

かっこよすぎる……。めっちゃパワーをもらう。
ゴールデングローブのエマのスピーチも込みでめちゃくちゃ元気もらった。

私たちはもっと自分を大切にした方がいいね。
1番大事なのは自分がどうしたいかだね。他人の意見、評価に我を委ねてはいけない。生きていくには。
自分を解放するのは自分だけだよね。


問答無用で見に行くべき。
こんなに最高な映画体験は他ではできない。
とんかつ

とんかつ