哀れなるものたちのタカラゲのレビュー・感想・評価

独特な世界観とファンシーな映像美に彩られた予告編に魅せられて、何の予備知識もなく公開初日に見に行ったのだが、ぶっ飛んだ。人間社会、特に男性中心の社会のグロテスクさをこれでもか！と見せつけ、観客に往復ビンタを食らわす内容だったとは。本当に途中、吐き気をもよおしたが、同時に「これが現実」と何度も思わされた。「世界を知る」ということをユニークな設定から描いた唯一無二の寓話。

鑑賞中、ずっとあの大物芸能人の性加害スキャンダルが頭をよぎった。