長内那由多

哀れなるものたちの長内那由多のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
最強のエマ・ストーン。こんな女優になるなんて、誰が想像した?と言いつつ、ブレイク作『Easy A』からの正統であり、監督ヨルゴス・ランティモスも出世作『籠の中の乙女』から一貫している。土曜の都心シネコンでランティモス映画が満席、142分間の緊張感に満ちた場内!

オスカーでは『バービー』ガーウィグ、ロビーの落選が騒がれたが、後発『哀れなるものたち』に差された感はある。バービーとベラのキャラクターアークはほとんど同じで、エマ・ストーンの大胆さが世の良識を疑い、時に黒く笑うランティモスをメインストリームに引っ張り出している。彼女は製作も兼任。

マーク・ラファロもいいのよ。性欲過多な成金野郎の役。どんどん想い通りにならなくなって、哀れになる。
長内那由多

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