岩男

哀れなるものたちの岩男のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2
解放による自我の目覚め
経験や教養が人物形成にもたらす影響

大変興味深い内容で五感を刺激された
エマ•ストーンの卓越した演技力と表現
これはオスカーのストーン対決が楽しみになってきた!✋🏻

一歩外に踏み出すと世界は新鮮で、まだ見ぬ世界には沢山の知恵や教養を育む要素が存在していて、まるで水を得た魚のように人間らしくなっていくベラの成長が面白かった

世界には貧富の差が存在することや相手を不快にさせる言動と一定のマナーがあるということ、娼婦として働くようになって感じた何故男性から選ばれなきゃならないのかという疑問
様々なことに直面しながらも純朴な視点で成長していく
欲にまみれた大人たちには気付けない発言や行動は、常識を逸脱しているようで実は的を得ている感じもして、その微妙なズレが面白かった

ベラが辿り着いた先に見つけた自分の未来像と人間の尊厳
未来像に関してはこの冒険があったからこそだと思えるし、これまた賛否ありそうな驚愕のラストは人間性を失った(閉じ込められた)者のメタファーだと感じられるし、自由は誰しも手にするべきだけど暴力も生まれてしまうという…全然スッキリしなくて宙に放たれた気分🫨笑

オスカーのストーン対決🏆
エマの演技が想像より上だったからエマな気してきたけど、個人的にはリリーの抑えた演技というか衰弊していく演技が忘れられないな
勝手に2人の対決みたいに書いてるけど笑
岩男

岩男