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哀れなるものたちのINDYNAOKIのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
ヨルゴス・ランティモス…曲者(クセモノ)だよね(笑)

前作の「女王陛下のお気に入り」は普通に面白い傑作だったけど、その前…「聖なる鹿殺し」や「ロブスター」がおれは大好きなのよ。
まるで人を不快にするために作られたような映画…不協和音の如き音楽…

昔の童話が残酷なのと同じ理由だ。

「哀れなるものたち」

グロテスクで美しい…いやはや

成熟した女性の体に胎児のまっさらな脳…
気味悪かったり笑ったりするうちにエマ・ストーンがオナニーを発見して叫ぶ!
「1人で簡単に幸せになる方法を見つけたり!」

このぶっ飛んだシーンにおれは危うく泣くところだったよ…
なんて素晴らしい…

昔、男どもでいつ「1人エッチ」を覚えたか?みたいな話をしてて先輩や友達に教えられたとか自分で発見したとかいう話…
友人の1人が「おれは初めてそれを経験した時、やった!これで恋人も結婚も出来なくても生きていける!って思ったんだ」

皆で爆笑したが「なかなかに深い」とおれは思った。
性とは?愛とは?結婚とは?
色々考えさせられたけどこの「哀れなるものたち」も同じだ。

人間ってやつは…って

スラムの死にゆく子供達を見てベラが慈愛に目覚めるシークエンスのなんと感動的なことか…

日本では(外国もかな?)そこそこ売れた女優はなぜか乳首を見せなくなる(笑)
エグい性的なシーンは演じても乳首はなかなか見せない。

このエマ・ストーンを見よ!
乳首どころの話ではない!
イヤらしい興味を超えて感動的である。
素晴らしい!

素晴らしいフランケンシュタインだったな〜

ズタズタのウィレム・デフォーのように「げー」と言いながら満腹のシャボン玉を吐きたい(笑)
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