はすたろう

哀れなるものたちのはすたろうのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.3
とんでもない設定なのにも関わらず、違和感なくすんなりと受け入れることができる。
監督を見て納得。『聖なる鹿殺し』のあなたでしたか!

ベラの見た目は大人だけど、中身は成長途中だからこそ率直でぐさっとくる意見を述べていて、全てが未体験の世界を楽しんでいて無敵状態。
一見尊厳を傷つけていると思われるゴッドやマックスが1番ベラを愛している。
ダンカンが今までの女のように軽くベラを扱っていたのに、自分に興味関心が無いとわかるや急にベラに執着し始めて間抜け。
ヴィクトリアの旦那も然り、女を力で捩じ伏せて苦しめている奴らがザマァ展開になるのでこれはこれでスカッと作品かもしれない。

なぜ女が性の話をしてはいけないの?買う男がいる方が問題なのに体を売ってお金を稼ぐことを非難されるの?
「自分でお金を稼いでいる」その通り。そして医学部にも通っている。自立してるよね。
セックスシーンは多いけど、「エロ」と言う言葉で表現するのはなんか違うかなと思う。
エロいってわたしは思わなかったので。

そして何よりもファッションや配色が素晴らしい。好みすぎる。
衣装デザインは『レディ・マクベス』と同じ方のようですね。わかる、『レディ・マクベス』も素敵だった。
骨格ストレートをぶっ殺しにくるたっぷりボリュームのパフ、最高。
旅の途中のファッション、春夏のスタイルに取り入れたいな。

パンフレット売り切れで残念!はやく入荷しないかなー!