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哀れなるものたちの全部知ってるよのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0
この監督に期待していた奇怪な世界観とキャラクターを見ることができて幸せ。
乾いた笑いがてんこ盛りでキュン。

時代遅れになった保守的な信仰へのアンチテーゼのような。

キリスト教的価値観との距離が近いとより楽しめそう。いわゆる敬虔なクリスチャンと呼ばれる人たちとの交流から閉塞感、生きづらさ、窮屈さを味わうことでより笑えそう。
教会に通ってみよう。


性産業従事パートで娼館にやってくる男性客の顔が最高にいい。こちら側に何かしらの不快感を感じてほしいという意図から選んでいる顔。いい顔。
特殊効果なしスメアゴル。



攻撃的なオチもいい。
これは女性vs男性ではなく、支配者vs被支配者なんだ。
打ちのめすべきは権力を濫用する者なのに被支配者層同士で潰しあってる場合じゃないんだ。
敵を見極めて、叩くなら上だよ。上。