べの

哀れなるものたちのべののレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.4
このような衝撃的な体験が突然出来るのが映画の醍醐味だと思う。

ベラ・バクスターという人間の、一種の冒険譚でもあり、自由への解放でもあり、アイデンティティの獲得でもある。

世界観やストーリー性がなかなかに美術的でかつ良い意味で悪趣味で、だけど人間性社会性にも溢れていて見た後の満足感がとても気持ち良い。

様々なメッセージが溢れているように思えて、観終わった後にあのシーンはこういう解釈もできるし、あの流れはこういう意味合いを含むな!とか楽しめる上に、ストーリーもとても丁寧で本当に世界にのめり込んだ。

なかなかR-18のシーン的に身の回りには勧めにくい部分はあるけど、それを上回る多幸感や満足感も得られるし、衣装デザインや風景や乗り物なども美術的に多彩でワクワクするものも溢れていて最高だった。

そして何よりエマストーン本当に最高の怪演。演技力の幅が凄まじすぎるので、アカデミー賞取って欲しい。
ウィレムデフォーもマークラファロも本当に好きだから、個人的に更にワクワクして観れた!

新年からまた良い映画に出会えました。
この映画が沢山の賞を獲得して世界的な映画になりますようにと心の中で願う。
べの

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