ミヤマレベッカ

哀れなるものたちのミヤマレベッカのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
いやーすごい。ランティモス監督作はもともと好きだったのですが、今作はとくに面白く感じました。
解放と成長をテーマにしつつ、奇妙でユニークなビジュアル×テンポの良い会話の相性がバッチリで、めちゃくちゃ見やすい。過去作の中でも一番わかりやすく楽しい作品になっていた気がします。

胎児の脳を移植された女性ベラという非常に難しい役を見事に演じきっているエマ・ストーンも流石でしたね。成熟した身体と未熟な脳のあべこべ感が時間の経過によってジワジワとマッチしていく過程がちゃんと分かる。
R18ということもあってベッドシーンの多さがよく話題になってますが、あらゆるものから解放された女性を表現する上での演出と考えると思ったよりは気にならなかったなと。(ただ確かにもうちょっと少なくてもいいなとも思う。他の“解放”を感じさせる演出も見たかった。)

あと個人的には外科医バクスター役のウィレム・デフォーのパパみにやられました……マッドサイエンティストと見せかけて、一番真摯にベラに向き合っている姿があったかい。
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