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哀れなるものたちのNのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6
体感5時間くらい
鑑賞直後には、観たことに後悔はなかったけど、見せつけられたものの大きさと気持ちわるさに若干放心状態になっていて、もう一度、映画館で観る勇気と度胸はいまのわたしに無いかも…って思ったけど、時間が経ったらまた不完全で逞しく生きる美しいベラに会いたくなっている自分がいることに気づいた
少なからず、私たちはベラが体験したようなことを経験してきて今の自分を形成しているんだと思う
ベラのように興味のあることには手当り次第、手にとって触れて、床に叩きつけて物が壊れることを知って、人間の皮膚にナイフを突き立てれば血が出ることを知る
それらをすることによって自分が傷つくかもしれない、色物扱いされるかもしれないことなんか気にせず、自分の興味のまま知りたいことに突き進んでぶつかっていって私という人格を創り出していってたんだと思う
いつしかそれを出来なくなっていくことは成長の証でもあり、哀れなことでもあるのかもしれない?
でもとにかく私の目に映るベラは、不完全ながら自分の選択は自分で選びとり、自分自身で体験し学び、成長していく、とても強くて美しい魅力的な女性だったことに間違いはない
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