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哀れなるものたちのchisatyのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.4
予告編と前評判だけちらっと見て、元気があるときしか観られないだろうと、平日休みでたっぷり寝たあとに鑑賞。
なかなか視覚的に表現されてしまうと刺激が強すぎると感じたシーンもあり、かなり複雑な気持ちにはさせられたが、実在するならこんなふうだとは思った。
かなりテーマが限定的にも思えたが、それでも、実際1人の人間なら世界の広がりはそれくらいかとあとから考えるとおかしくはない。
視覚的な刺激が強く、深々と突き刺さるものはあったのだけれど、あの奇妙に生々しい世界をなぜだか観ててもぎりぎり嫌じゃないラインに留めている世界観。生物以外のテクスチャーやカラーリング、それが現実離れしていることで生じるファンタジーな美しさ、みたいなものがある。途中、章の間に組み込まれているページがとても良く、本当にページをめくる気持ち。
エマ・ストーンがこのような役柄を演じる印象がなく、大変驚いたが、ただただよくやり切った、と感謝と尊敬の念を抱く。
エマ・ストーン×ヨルゴス・ランティモス作品をもっと観てみたい。
ぜひ原作を読み、読みきれなかった部分を補完したい。

予想していた通り、エネルギーは相当削られた。かなり気分も悪くなったし。
他だあれを創りきったことがすごい。

本当にひとりで観てよかったとは思った。
人と映画を見るのは難しい。
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