千年女優

ボーン・スプレマシーの千年女優のレビュー・感想・評価

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
4.5
最強の暗殺者を生み出すCIAの極秘プロジェクト「トレッドストーン」によって生み出されたジェイソン・ボーン。記憶喪失をきっかけにCIAの追跡を逃れて恋人のマリーとインドで暮らす彼が、再び送りこまれた追跡者たちの襲撃によって彼女を失う悲劇に遭い、過去を巡る狂騒に追いやられる中で復讐を決意する様を描いたアクション映画です。

『007』『M:I』と並ぶ2000年代三大スパイアクションシリーズの第二弾で、新たに監督に就任したポール・グリーングラスが主演マット・デイモンの実戦的なアクションを手持ちカメラとカッティングの多用で迫力あるものに仕上げていて、ひとりの孤独な男がその知略で組織を出し抜く逃走劇をより洗練されたものにアップデートしています。

一貫して個の強さを映すスタイルは全体主義から個人尊重へ移り行く時代にマッチしていて、拭えない過去と葛藤しながらも前進する現代を生きる人の共感を誘う一作です。"They don't make mistakes. They don't do random. There's always an objective." (彼は間違えたりはしない。思い付きで行動したりもしない。常に目的に向かっている)
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