たま

がんばれ!若大将のたまのレビュー・感想・評価

がんばれ!若大将(1975年製作の映画)
3.5
「若大将とは何か」という問いを立てざるを得ない草刈版若大将。娘の紅蘭は何してるか調べたらした。加山雄三と同じではダメで、草刈若大将はあり得ないぐらいかっこいいけど、最後の茶番逆転劇の、頼りになる感がなさすぎる。直前までモデル仕事してたやつ(しかもカッコ良すぎる)の線の細さがアメフトでエースなはずない。

結局ノレるかってとこなので、何作もありゃ慣れそうなもんだが、若大将シリーズの禁忌であった悲恋を手前に挿入するというのは、草刈版若大将の矜持かもしれない。

キャストを一新して、店名や苗字、店のジャンルも一新していくが、浄化槽焼肉が若大将足らしめていると考えているならとても面白い。過去の作品で酒井和歌子の良い兄貴も演じていた藤木悠が、若大将シリーズならまだしも、植木等だって触れない下ネタを口パクであるにせよ言うという、かなり振り切ってる。面白かった。

「70年代と対峙するために、若大将シリーズを顧みる」という京南大学映画研究会の方針は目を見張るものがあります。
たま

たま