たまたま読んだ記事内での紹介から鑑賞。
結構みなさんの評価が低いのは何故だろうか?たしかに派手じゃないストーリーだし、主たる2人の精神的な交差の狙いにかなり中途半端感は否めない。
御話の中での人物の動きの導線は、スタートから或る場所までの狭い範囲とも云える。どうやら作者はこの構図内での心理戦みたいな心の動きを軸にしたかったのではないかな?
なのに其処が、終わり方によって中途半端になってしまったと思う。
でも、予算の割にセンスのある演出や時折りハッとさせられる風景カットも含め、個人的には好みの作品部類として楽しく観れたけどなあ〜
役者陣では高い懸賞金がかけられているウォルシュ役がなかなか記憶に残る演技をしてくれたし。主人公より2-3枚はウワテでした。
具体的なマイナス点としては、最終に向かいカット割りや編集が下手で、もう少し重要な場面で寓話的なカットがあればなあーって残念無念!
あと、初めから音楽がダサくて安直。ホントに私ゃダサい音が被さるなら、音楽ナシがよほど好きだよ。
撮られてる絵が良いのに、挿入音楽レベルが低くて耳障りな場面が幾つも。
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ところで題の"サラウンデッド"は
surround deadかと思いきや、surroundedのカタカナ読みだった。
観終えて思うに題のソレは…
思うにー物語内で主人公おろか現れた各々の目的や夢や欲に対して、交差しては衝突する展開の構図であり、つまりは悪事に取り巻く人々の業であろうか。
気付けば、それら登場人物の亡骸は一本の化石化した様な枯れ大木の根本を囲う様に、座らされ並んでいる。
つまり寓話的な構図として創り手側は、わざわざこの様にしたのだな〜と。
前述の"重要な場面で足りなかったカット"とはココだ。
この枯れた大木は、初めから最後まで遠景でも近景でも、何回も映される(映り込む)。
ココをドローンで上手く真上からの(神の視点な如く?)絵を撮影して欲しかったし、逆に虫が這う様な視点で死にビト達を眺め廻る絵も欲しかった。
引きと寄りだ。そこにチラチラ十字架が映り込んでたらgoodでしょ!
本当はコノ構図こそが、物語全体の鍵なのではないかな?
ココがあればこそ、最終局の十字架墓との構図=実際の墓場はどちらか?みたいな関係が生きて立ち上ってくる筈だとワタシゃ思う訳なんだが?ど?
枯大木は或意味でエピタフであろうか?
南北戦争後に手に入れた筈の、名ばかりの自由への停留所だろうか?
悪人も善人も分け隔てなく死んだらゆくだろう、あの世への砦か門だろうか?
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あー今日も疲れたし、上手くはまとまらんけんど… マ、惜しいやね。力不足やね。
予算の割に頑張ってんのに、(話がよくありそうな話でありながら)可能性を秘めた部分が結構感じられるのに、惜しいわ。
好きな系統の作品だったからかな、作品レベルの割に長々書いてしまったわ。
あー俺が撮影指導してやりたいぜ(笑)
マ、俺も悪人だからヨ、盗んだ金の分け前を弾んでくれないと動かんけどな!
ワッハッハっ〜