ShinMakita

絞殺魔のShinMakitaのレビュー・感想・評価

絞殺魔(1968年製作の映画)
3.0
☆mixi過去レビュー転載計画(みんな大好きフライシャー編)


1962年ボストン。老女が自宅で次々と絞殺される事件が発生。市警刑事ディナターレらが変質者の洗い出しを行いながら捜査を進めるが、犯人は警察をあざ笑うかのように犯行を重ねて行くのだった。手がかりが全く掴めないまま時間だけが経過し、ついにマサチューセッツ州検事局が捜査の陣頭指揮を執る事に。責任者は検事補佐ボトムリーだ。しかし捜査本部の立て直しも功を奏することなく、犯人は10人もの女性を毒牙にかけてしまった。そして1963年11月、ケネディ国葬の当日、犯人は12番目の被害者クルーニーの殺害に失敗、手を噛まれてしまう。逃走した犯人は、空き巣事件の容疑者として逮捕されたボイラー修理人デサルボだった。警察署で偶然デサルボを見かけたボトムリーは、その手の傷を見て絞殺魔ではないかと疑い、尋問を開始する。しかしデサルボは完全に否認。その供述の様子に疑問を持ったボトムリーは、彼を精神鑑定にかけることに決定。その結果、デサルボは二重人格と診断されるのだった・・・



『絞殺魔』



マルチ画面による犯行再現シーンが印象的な佳作です。実話を元にしているせいか、展開は「笑う警官」以上に地味。でもリアリズムに溢れた作品となりました。

ボストンは免疫学会で行ったのですが、静かなとこ、という印象でしたね。もっとも滞在したのがハーバードの近くで、治安の大変いい場所だったせいもあるのでしょうが・・・同僚たちは、ボストンといえば<レッドソックス>というわけで野球を見たがっていましたが、私の興味は<ボストン・ポップス>のほうでして、無理に時間つくってコンサートを楽しむことができました。その時指揮者がマービン・ハムリッシュで、「こりゃ<私を愛したスパイ>が聴けるか?!」と期待したんですが、ゼンゼン聴いた事の無いナンバーばっかでガッカリした思い出があります。

ボストンは歴史がある町、住民たちも大人しいひとたち、というイメージがありますが、ハードボイルドミステリ小説の舞台としても知られていて(「スペンサー」シリーズや、デニス・ルヘインの一連の作品)、実はダークな一面もあるのかも知れませんね。「絞殺魔」の中の「ボストンらしさ」は、事件現場となる古いアパート群(レンガ造り)の外観でしょうか。町の雰囲気がよく出ていたと思います。
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