映画を愛し、映画に愛された男、QT。
いやー!面白いっ!!
こんなに裏話が聞けるとは思わなかった。
クエンティンの映画は、過剰な暴力で正義を表現する。
史実がどうであろうと、「こうあるべき」という考えをそのまま作品にぶち込んでしまう。
登場人物たちの何の為にもならないくだらない会話も、何故か引き込まれてしまう。
他の映画では乱闘や銃撃戦はあっても顔がなくなることはないが、QTが撮ると人相が分からないくらいにぐちゃぐちゃになるのが面白い。
型にはまらず、観る側のセンスで作ってくれる。
ジェイミー・フォックスが言っていた
『今の世の中は差別に敏感すぎて、芸術を押し殺す時がある』
ほんとそう思う。
タバコ、性的描写、黒人の扱い、女性や非白人の割合、あれもダメこれもダメで、表現しづらくなった。
クエンティンの情熱が伝わる、いいドキュメンタリーだった。
下手な映画よりずっと面白い。
ワインスタインのところは、QT本人を出さないからこそ、(不十分ではあるが)切り込めたのかなと思う。