まさかの新作ドラマシリーズ「ギリシャサラダ」を観て、やっぱり、おさらいしたくなるってもの。
セドリック・クラピッシュの傑作青春映画。
Radioheadの"No surprises"のメロディを聴くと必ずこの映画を思い出す。
クラピッシュの軽快な演出は、自分の知っている所謂"お"フランス映画のイメージを打破してくれた衝撃だった。
この人の人間を丸ごと慈しむ様な視線が好きだ。
大好きな映画で、折に触れて見返すのだが、同窓会に参加する様な何とも言えない楽しくて切ない気持ちにさせられる。
ユーロ通過統合の時分の欧州連合。
その楽観的な雰囲気がそのまま真空パックされており、将来への不安と期待に内混ぜになった若者の心がそこにシンクロする。
この映画が好きなのは、「自分にもそんな時代があった」と懐かしい衝動より、あの時の純粋な気持ちや、若さゆえの愚かさと、そうは言っても今も何も変わっちゃいないよねぇいう自虐と、それを丸々肯定してくれる様な大らかなユーモアをいつだって思い出させてくれるから。
ロマン・デュリス、オドレイ・トトゥのブレイク作と記憶されているが、やっぱりセシル・ドゥフランス、ケリー・ライリーのキュートさも忘れちゃいけない。彼女たちの今現在の活躍も嬉しい限り。
この映画とバルサで憧れの土地となったバルセロナ。まだ訪れることが出来ていない。いつか必ず。
そいや、おとーさんもエラスムスとすれ違っていたんだよ、と「ギリシャサラダ」のトムに教えてあげたいw
