ふらふらセブン

ザ・クリエイター/創造者のふらふらセブンのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
3.9
大好物ジャンルなので予告からして期待作。
映像の目新しさ、音響の凄さは素晴らしかった。
この先はネタバレ含みますので、
見る予定の方はここでお別れです。



ロボットたちの人間臭い動きは、顔がメカそのものでも「ここまで人間ぼいともはや魂すら宿してるよな」と思わせる説得力を生んでいて映像だけでも納得させる仕事に敬意を表する。
今作のような「人間性とは何か」というテーマはブレードランナー、攻殻機動隊などなど相当以前からあり、その意味ではどう見せるかが焦点だったと思う。
人間自身が汚く、妄執を捨てられず、映画の中でヒールであることに対し、AIたちは優しく、愛情があり、なにやら信仰心まである。核爆発の件も罪をなすりつけられたとなると完全なる被害者だ。
人間悪モノ、造られたロボが純粋、この構造から逸脱して欲しかった、というのは望みすぎだろうか。

普遍的なものを描こうとすると、人間の「自分たちに関係する者以外への恐怖心」は欠かせないのは分かる。
今起きてる戦争もそうだし。

人間側の事情は言ってるようで、実は端折られ気味なので、人間の代弁者の役があるとさらに味わい深かったろうな、と思ってる。そしたら4を超えて得点したと思う。

色々言ったけど、お金払って見る価値はある映画なのには間違いない。